其地の遷移 -想造の軌跡とふと見入る一時を樹立する場所-

大原和輝
2023 卒業制作

建物が解体し、新しくなるほど、其地(そこ)を構成していた環境ともに消えてしまう。みなとみらいは元々、海であった部分を埋め立てたことで生まれた、日本の一つの顔としての港街の記憶。解体されてしまった多くの倉庫は、本当に輸入業に必要として建てられた倉庫がただの機能として存在していたのだろうか。港は、「既存に存在する文化」と、そこに流れてくる「異なる文化として新しい情報」が交じり合うもの。そこには輸入と輸出をするかのように、「情報を受け入れ、外へ促す役割を持つ倉庫」が人と物の居場所を確立してきた。私は其地(そこ)に存在した「倉庫」の復興と、「ものつくり」による公共空間を提案する。

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